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グランドセイコー SLGA009 "白樺"、スプリングドライブCal. 9RA2搭載の2022年新作

見たことがあるように思われるかも知れないが、これは新作の白樺モデルだ。エボリューション 9という新たなコレクション名を纏って登場した。

年明け早々にグランドセイコーから新作が発表されました。トップ画像を見てきっと「白樺ならもう知ってるよ。新作って何かの間違いじゃないかな」と思われているのではないでしょうか? 僕もメールでプレスリリースを受け取って最初に写真を見たときはそう思いました。デザインは確かに見たことがあるかもしれませんが、よく見ると別物で、確かに中身もまったく違う明らかな新作なのです。

本機は、みなさんがよくご存知のハイビートメカニカルムーブメントCal.9SA5を搭載し、白樺ダイヤルを備えたSLGH005ではありません。これは、新型スプリングドライブムーブメントCal. 9RA2を搭載したSLGA009という新しい"白樺"モデルなのです。Cal. 9RA2は、2020年のダイバーズウォッチSLGA001に初搭載された革新的なCal. 9RA5と同等の性能を有しながら、パワーリザーブインジケーターを裏側に配しています。最近発売された時計への搭載例では、SLGA008"セイコー創業140周年記念限定モデル"やSLGA007"水面"などが挙げられますが、これらはいずれも限定品。新作のSLGA009は、Cal. 9RA2が搭載された初の通常生産モデルとなります。

プレスリリースの写真からもわかるとおり、SLGA009もSLGH005と同様に2020年に発表された新デザイン言語が採用されています。これまでは「Series 9」と呼ばれていましたが、「グランドセイコー エボリューション 9スタイル」へとアップデートされました。また、「グランドセイコー エボリューション 9 コレクション」という名称で、現在展開されているマスターピース、ヘリテージ、スポーツ、エレガンスの4コレクションに加わりました。すでにリリースされているモデルも今後は本コレクションに内包されることとなります。

プレスリリースによれば、同じ白樺ダイヤルではあるもののインスピレーション源が異なるとのこと。SLGH005が機械式グランドセイコーの製造拠点である岩手県の「グランドセイコースタジオ 雫石」近くにある白樺林であるのに対して、SLGA009は、スプリングドライブモデルが製造される長野県の「信州 時の匠工房」からほど近い広大な白樺林からインスピレーションを受けているのだそう。実際、ダイヤルの質感は若干異るものとなっています。

内部に搭載されるCal. 9RA2は、大小ふたつの香箱で構成される「デュアルサイズバレル」が採用されているため、約120時間(5日間)という驚異的なパワーリザーブを有します。さらに本キャリバーについて知りたい方は、記事「グランドセイコー 誕生60周年を祝うキャリバー9SA5と9RA5がもたらす革新、その矜持」をご覧ください。

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